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バッテリー

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あさの あつこ / 角川書店
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「いや、大人ってさ、知りたいことは何も教えてくれないくせに、なんで関係ないことばっか、しゃべるのかなって思ってさ。」-主人公



「泣けました!!」って、どこかで見たような帯のコピーを吐くつもりは毛頭ないです。その手の小説も嫌いじゃないですが、「世界の中心で愛を叫ぶ」を読んだとき、申し訳ないですけど、物足りなさがあったのは事実。

この小説は泣ける方もいると思います。僕も目頭が熱くなることありましたから。

冷血動物みたいなこと言われますけど、心はホットマンなんで。・・・って誰も信じてくれないでしょうが。

それは置いといて、この児童小説に出会えて今年はいい年になりそうです。

久しぶりに”暇つぶし”ではなく能動的に読んだ小説でした。喉元をすぅっと通り抜けるような読後感を味わいました。テンポがいいんです。児童小説ということもあり読みやすいですし。物足りなさは感じませんでした。「セカチュー」の方が児童小説では?と疑いたくなるような、キャラの際立った個性と、ぶつかり合い、言葉遊び、葛藤、もどかしさなど素晴らしいの一言に尽きます。特に主人公に僕は「なんで、その一言が言えないんだよ!!」と言いたかったことか。孤高を望みながら、そう振舞いながらも、なぜか主人公に惹かれてゆく、周囲と読者。野球小説だけども、ルールを知らなくても読めますし、文庫されて値段もお得なので機会があったら読んでみてはどうでしょう。

  by hosimango | 2005-01-09 09:20

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