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初めてのトゥルーマン。


 「聞いた時ある」と奇妙な微妙に間違った日本語から始まる昔話をトゥルーマンがするときは大概、トゥルーマンがトゥルーマンたる所以を披露している時なのだ。そして、その様子を横目に見ながら、真実を全て知る男トゥルーマンを敬意と羨望の眼差しで人々たちは彼の聞こえない所で、他意を大いに含んでトゥルーマン(真実の男)と呼ぶのであった。彼は三億円事件の犯人が、同じマンションに住んでいたことを、これ以上は無い真剣な眼差しでそっと耳打ちしてくれた。(ついこの間、彼の親戚が3億円事件の犯人だったのはこの際、忘れなければいけない)大抵の人は熱心に耳を傾けているうちにトゥルーマンの話が辻褄が合わない与太話のような錯覚に陥るが、いつでも真実は僕らの想像の範疇を超えるのであって、疑いの目を持って彼の話を聞いてはいけない。子供のように純粋な心が必要なのだと、トゥルーマンは試しているのだ。

 つまり、最強の矛と盾を売る男に「では、双方を戦わせればどちらが勝つのか」という愚問を突きつけるようなことはしないことをお勧めする。なぜならば、幾ら最強の武具と防具だからといって、モノというものはその使い手の力量によって違いが出、例え、どちらかが勝ち、そして負けたとしても優劣をつけれられるものではない。そう、矛盾という言葉自体が矛盾しているのだ。

 だから、世の中の真相という真相を全て知ると言ってはばからない彼を一体、何者が一笑できようか。

続く。

  by hosimango | 2006-05-10 10:20 | トゥルーマン考

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